昭和55年、「クイッククエンチ」という画期的製品がありました。
「クイッククエンチと」は急速に補給するという意味です。
もともとは喉の渇きを癒すということで、ヨーロッパに同じガムがありました。
それを重光社長が見て、品質が悪くて美味しくは無かったが、喉の渇きを癒すというコンセプトは良いと考えました。
日本ではスポーツブームということもあるから、より完成度の高いものを作ろうとしまして大ヒットを呼びます。
テニスの石黒氏を使ったクイッククエンチのコマーシャルを作り、キャンデーや飲料までラインを拡大しましたが、唯一の難点は名前をなかなか覚えてもらえなかったことです」(ロッテ広報室)
昭和51年、ロッテは梅ガムを発売します。
「ガムはアメリカというイメージがありますが、日本人が好きなフレーバーに挑戦してみました。
たとえば緑茶、サキイカなどいろいろチャレンジしましたがどれもモノになりません。
サキイカガムは実際に販売しましたがダメでした。
そんな中で唯一成功したのが梅ガムです。
爽やかさがないとガムはおいしくないのです。
爽やか感としては酸味が重要ですから、梅の品質だとそれがクリアできたんですね。
ひところは梅ガムの売れ行きも下がったことがありましたが、『梅は体にいい』という情報が流れたことからまた復活して、今に続くロングセラーになってます」(ロッテ広報室)
翌年2月、コンヨイントロボ」ガムが出ることとなりました。
イブの拡張ライン上にある、森の香り『ドナ』、バラの香り『ロブ』などのネーミング由来は不明とのことですが、イブと同じように香水という高級感を出す縦長のパッケージだったので、デザイン上短い名前しかつけにくかったことと、やはり高級感を出すための差別化としてこれまでの『ミント』とか『コーヒー』などのような原材料名をストレートに出すことを避けたのではと思われます。
また、現在イブを初めとする香水ガムは発売されていません。
これは、「ガムの方が先行していたのですが、トイレの芳香剤にキンモクセイが使われ出しまして、ガムのイメージが悪くなってしまった」からだといいます。
この香水ガムの究極とでもいうのが「パヒュームガム」でした。
重光の情熱から「なんとか口に含める香水ができないか」ということで、開発したが、当時の技術ではまだそれはできませんでした。
山梨県で9枚入り100円で試験販売したが売れなかったといいます。
昭和47年発売の香水ガム・イブは、味覚というより、香りをガムに応用できないかという点から開発したもでした。
香料にはキンモクセイを使いました。
ピンクミントガムと同じように女性ターゲットという点では同じですが、ピンクミントはストロベリー香料です。
「イブの開発当時には香りは情緒を安定させる効果をもたらすという実験の結果が得られまして、香水系のガムを噛むことでリラックスさせるということも付加価値になるのではと思いました。パッケージも『香水』というイメージに近くなるように縦形の箱という高級感を出しました。また昭和29年にスペアミントを出して以来、クールミントやグリーンガムなど、ミント系の男性ガムが多かったので女性に購買してもらうガムを開発したかったのです」(ロッテ広報室)